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星と雪の巡礼祭コイヨリッティ 三日目

Posted by junko on 10.2012 ペルー Peru   1 comments   0 trackback
2012年6月5日




眠ったのか眠らなかったのかよくわからないまま、
私は午前2時半、テントの外に出た。
相変わらず会場からは太鼓に笛の音、そして踊り続ける人々の熱気が煙と共に流れてくる。
寒さはマックスに達していた。
だけど登り始めればきっとその寒さも感じないはず。

私達は早々に出発した。




まだ真っ暗な闇の中、今から登り始めるウククの集団をみつける。
やっぱり彼等もこのぐらいの時間に出発するのか。




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満月の光は思っていたよりも明るく、
真っ暗な山道を照らしてくれた。
でもそれで十分は訳はなく、
クスコ市内で手に入れておいた、ちっちゃなライトをおでこにくくり付け、
炭坑マンみたいな様相で自分の歩く道を照らす。

昨日の夕方、一度登っていたのが功を奏して、
どのルートが一番安全かつスムーズに登れるかを、
ケイヨウは覚えていた。




闇の中ひたすら登り続け、
見上げると雪山の部分だけが月明かりに照らされて白く光っている。
あそこまで、行くんだ。
今度はちゃんと、てっぺんまで行くんだ。



そうして、辿り着いたてっぺんからの景色。
会場は炎のように燃えているみたい。




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不思議だ。
昼間よりも条件は過酷なはずなのに、
昨日登ったよりも随分と楽だった。
1人じゃなかったし。
気持ちは前向きだったし。
それだけでこうも違うんだね。
ていうかそれが大事だったんだね。



でもやっぱり時間はそれなりに経っていて、
辿り着いたときにはすでにウクク達も居た。
彼等はこれからあの氷山に十字架を取りに登る。





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月明かりで白く光る氷山の向こうで、星が瞬いてる。
あぁそうだ、この祭の名前、
『星と雪の巡礼祭』だった。
まったくもって、その通りじゃんか。





彼等が動き出した。
百人以上いるウククの中で、選ばれし数人だけが登って行った。


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さっきまでガヤガヤ喋っていたのが嘘のように、
厳かな雰囲気の中、
取り戻して来た十字架を囲んで彼等は祈祷を始めた。

星は貧しさが豊かに変わるもの。
雪は病気が健康に変わるもの。





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だんだんと空が白み始める。





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そこに観光客は私達以外いなかった。
明るくなってから1人の白人を見かけたが、
まだ暗闇のうちから登っていたのは私達だけだった。

そんな私達をウククの彼等も認めてくれたのか、
ものすごく好意的に受け入れてくれた。

「写真撮ってくれよぉ!」

いんですか!?喜んで!!!!!




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太陽の姿は見えないけれど、山のすぐ側まで昇ってきているのがわかる。




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そういえば忘れていたけど、
ここ、ものすっごく寒い。
気づけばつま先が凍りそうになっている。
私は靴を脱いで、ウククが使っていたロウソクに足先を寄せて温めた。
ケイヨウは言う。

「靴の中で意識してつま先動かさないとダメだよ」

一体アコンカグアでどれほどのサバイバル技術を身につけてきたんだ、この人は。




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ウククと共に、寒いねーどっから来たの?なんて会話しながら、
その時を待つ。



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絵になるねーなんて見とれていたら、
この後オシッコしたよ、この男。
よっぽど気分いいだろうよ、こんな所でしたらさ。





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みんないい顔してるね





「さぁ、降りるぞ!」

ウククの1人が言ってきた。
夜がもうすぐ明ける。
私達はウククと共に下山を始めた。




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私達が共に過ごしたウククは赤と白の縞模様、
黒と白の縞模様の二種類の衣装を身に付けていた。
実は他にも黄色や黒の衣装を身に付けた集団があって、
そんな彼等は私達とは別のルートを登って、
反対側の雪山で同じように祈祷の行為をしていたらしい。

その別の集団も一斉に降りてくるわけだから、
ものすごい数のウククが山を埋め尽くす。




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圧巻の一言だった。
いつまでもそのスケールの大きな景色を見ていたかった。
山と人が織り成すその絵は、
今まで生きてきて初めて目にするものだった。




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『巡礼』という今まではどこか遠くにあった言葉が、
今ならすーっと染み込んでくる。




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私は、宗教とは別の次元で、
『巡礼』できたような気持ちになった。





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太陽が姿を見せ、一気に冷えた身体を温めてくれる。

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だいぶ下まで降りると、広場にこれまたもの凄い数の人々が集まっていた。
夜通し踊っていた集団だろう。衣装を身に付けている。
彼等はウククの列に混ざり、一緒に歩き始めた。




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もう何もかもがごっちゃ混ぜ。
みんな徹夜明けのハイテンション。
歌うわ踊るわ廻るわで、
会場のボルテージはマックスに達した。



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無事に十字架を運んできたウクク達を、
会場で待っていた人々は盛大な拍手で迎える。
私達といえば、そのウクク側に居たもんだから、
どさくさに紛れて祝福されちゃっている。



なんって気分がいいの!!!!!









私はケイヨウに感謝した。
昨日の大喧嘩の一件もあって、色々考えさせられたけど、
1人じゃ絶対にこんな体験、できなかった。
登らなければ見れない景色が、
この世にはあるんだね。








テントに戻る頃にはすっかり日も昇り、
今朝のあの凍えるような寒さが嘘みたいにあったかい。
周りは気忙しく帰り支度を始めている。

私達も、帰ろう。





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来てほんとに良かった。
ペルー人の底力を見せつけられた。
独自の宗教文化を五感で体感した。







コイヨリッティ、ペルーが誇る奇祭とは、
人々のエネルギーが爆発する場所だった。






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そうして行きと同じように、3時間かけて8kmの道のりを下る。
みんないつもの日常へと戻って行った。


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クスコの宿に着いたのはもう夜近く。
ボロボロになった身体は、ベッドに吸い込まれていくように、
私達は死んだように眠り続けた。








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2012.12.11 03:29 | | # [edit]


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Author:junko
北の大地でお魚食べて育った少女が、
世界へ旅に出ます。

写真が好き。
でも人はもっと好き。

まだ見ぬ出会いを、笑顔を、そして
感動を求めて。

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