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Posted by junko on 29.2011 ドイツ Germany   3 comments   0 trackback
2010年10月27日、ドイツはベルリンへやってきた。



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すっかり気温も低くなり、
ぱっとしない天気が続く。
でも不思議とベルリンは、ずっと昔からこんな曇り空のイメージだった。




ベルリンは今まで訪れてきた街と違って、
とにかく大都市だった。
どこかに行くにも必ず電車やトラムが必要だったし、
物価も隣国ポーランドとは打って変わってすこぶる高い。

いよいよ西欧に入ったんだな

そんな実感があった。






あまりにも広い街なので、
一体どこから手をつけていいかわからなくなってしまった。
そんな時、フリーのガイドツアーをホステルで教えてもらい、
参加してみることに。
ベルリン以外の街でもこのフリーガイドツアーはよく見かけた。
ボランティアで観光客相手に街を案内してくれるこのシステム、
街が主体のもあれば、ホステル主体のもある。
けれど一度も参加したことはなかった。
今回ばかりはこういうのに頼ってもいいかな、と思い、
集合時間と場所を確認して向かった。


そこには30人くらいの、いかにも観光客といったような老若男女が集まっていて、
案内人らしき人達も4~5人いる。
どうやら客をグループに分けて、行く場所の時間をずらすようだ。





早速ツアーが始まった。
私の入ったグループのガイドさんは、
サバサバした雰囲気の中年の女性だった。
何やら歴史的に意味のあるらしい柱を囲んで、
ものすごい早口の英語で語り始めた。
いや、少なくとも私にとっては、早口だった。

するとその場がどっと笑いで広がった。
このガイドさんが何かジョークを言ったのだろう。
私以外、全員笑っている。





だめだ、、、全然聞き取れない、、
何が可笑しいんだかわかんないよ!!!




すっかり疎外感を勝手に感じてしまった私は、
次の観光スポットへ着いた時、決心した。



ばっくれちゃお。。



彼女の説明が聞き取れないことがもちろん一番の理由だが、
それ以外にも、その場所に好きなだけ居たい理由があった。


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ぱっと見、日本人なら墓石を連想してしまうような灰色の石碑が
何十個、いや何百個、いや何千個も並んでいる。
明らかに周りとは異質な雰囲気を醸し出しているそこは、

『虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑』

通称ホロコースト記念碑だ。



DSC_2531_20111129112655.jpg




それぞれの石碑の高さはバラバラで、
踏みしめる地面も歪んでいる。
そのうえ自分の背よりも高い石碑の羅列に囲まれ、
一種の閉塞感に襲われる。
壁は無機質なコンクリートで冷たく、
何も受け入れてもらえないような不安に陥った。




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この閉塞感や疎外感こそ、
当時のユダヤ人が抱いていた感情そのものだと。
ホロコーストを現代の世に視角化させたこの記念碑の建築家は、
ピーター・アイゼンマンというアメリカ人だ。




衝撃だった。
人間が造った建築物によって、自分自身の感情がここまで波打つというのは
今まで体験し得なかったことだったから。
もっと満足ゆくまでその場を感じたかったし、
そのためには半分も理解できない英語のガイドはもう不要だった。


私はガイドの女性に一言告げて、
グループから抜けた。







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以前そこには『壁』が在ったというラインを、
両足でまたいでみる。

そうだ、この街は昔、壁で分断されていた。
といっても私が生まれた時にはまだ存在していた壁だ。

『壁』というのは、もちろん『壁』そのものの意味が主だが、
私達は日常において、
何か目の前にたちはだかった障害を表す時にも
『壁』という言葉を使う。
はたまた、人と人との距離感が遠い時や、
誰かとの間に何かしら問題が生じている時にも、
『壁』という言葉を使う。

そしてここベルリンに存在していた『壁』は、
それらすべての意を含む『壁』であったと思う。



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1989年11月9日に壁が崩壊された後、
文化財として保存された一部の壁に各国のアーティスト達が描いたという
壁画を見に行った。



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どの絵もとにかく力強い。
インスピレーションを受けている対象が壁崩壊というだけに、
何かこう、エネルギーがほとばしっている感じ。

と、その中に見慣れた絵が。
銭湯か?いやいや、ここはベルリンです。

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富士山につい反応してしまうのは日本人だもん仕方の無いこと。
けれど次の瞬間目にしたものに、絶句した。



DSC_2703.jpg



この富士山の壁画の説明分のところ、
心ない中国語のイタズラ書き。
中国語は解せないにしても、この漢字から容易に意味は推測できる。


中国が日本に対して持つ感情、
それを知らないわけじゃない。
中国本土で日本の国旗が燃やされたニュースも昔見た記憶がある。
けれど私自身が中国(上海だけではあるが)に行った際に、
触れ合った中国「人」は、
こんな事をするような人間には思えなかった。
もちろん内心はわからない。
そんなの同じ日本人同士だってわからないんだから。
だけどあのコミュニケーションに偽りは無かったように思う。

だから、私は中国人が嫌いとは言わない。
でも、他の国に行って、その国の歴史的文化物を前に、
わざわざ日本の悪口を書き荒らすような人間を育ててしまう、
中国の「教育」に、
やはり疑問を感じてしまうのだ。




なんだか悲しくなってしまった。




こういう時、知ってる人に会えるっていうのは
本当に救いだ。
幸い私は、ワルシャワで出会ったアニータに会う約束をしていた。

アニータの旦那さんであるマークは、
バレーボールのプロチームの監督。
そして今夜、そのチームの試合があるというので、
私を誘ってくれていた。

新川アタッカーズとして小学校の4年間をバレーボールに捧げた私としては、
プロの試合を観れるなんて超ラッキー。
試合前で少しナーバスになっているマークと、
そんなマークをケアしながらも話に夢中なアニータ。
3人で会場へ向かった。




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試合中に指示を出すマーク。
まじでカッコいい。男の中の男って感じ。
それをアニータに伝えたら、すごく嬉しそうに、
ふふふって。笑ってた。



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結果は見事勝利!に終わり、
ご機嫌のマークとアニータ♡




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またすぐに再会の約束をして、
というか今度は宿泊させてもらうまでこぎつけて、
その晩は解散した。





ベルリンの宿はたくさんの欧米人ツーリストで混んでいた。
ある晩共同キッチンで、
イタリア人・フランス人・スペイン人・日本人(私)といった組み合わせで、
それぞれの有り合わせで作ったご飯を一緒に食べたことがあった。
初めてその晩、たまたまキッチンで出会っただけなのに、
妙に皆の波長が合ったのを覚えている。
もちろんみんな私より5つも6つも年下だったが、
そこに年齢はもはや関係ない。
そして皆口を揃えて言うのが、

「日本は行ってみたい国ナンバーワン」

出会う旅人の多くがそう言ってくれる。
そして後に必ずこの言葉が続く。

「でもさー、高いから行けないんだよねぇ」

とにかく我が国ニッポンはとても魅力的らしいのだが、
どうしても値段が高くつくイメージがあるらしい。
私にとってみれば、優雅に外食ばかりしないで、
コツコツ貯金すれば飛行機代くらいすぐ貯まるよ!と思うんだが、
欧米人にとってなかなかそうはいかないらしい。
そもそも貯金という概念が無いのだろう。
まぁでもたしかに宿泊費も、一泊1000円以下なんて有り得ないだろうし。
食事は300円で牛丼にありつけたとしても、
国内の交通費だって高いしなぁ。
やっぱ旅するには高いのかなぁ、日本って。

そうだ、未だに飛行機が怖くて乗れないって子もいたな。
「あんな重い物体が空を飛ぶわけない」って。
お歳を召した方が言うのならまだ理解できるが、
自分と同年代の子が本気でそう怖がっているのを見て驚いた。
さすが陸続き欧州、近隣諸国は陸路でチャチャッと行けちゃうわけで。
その点ニッポンは、周りすべてが「海」で囲まれているから、
「外国に行く」=「海外に行く」
という概念になるわけで。
つまり飛行機に乗らないわけにはいかないんだと。
船旅だなんてそんな優雅な選択肢は若者には贅沢だと。

何が言いたいのかわからなくなってきたけど、
とにかく周りすべてが海で囲まれているという地理的条件は、
日本という国をスペシャルにしている。
当たり前なことではあるんだけども。
日本国民にとっても、
他国の人々にとっても。
ある意味で『壁』になっているのが、海なのかも。

そして「行ってみたい」という希望を持ってくれているのなら、
じゃんじゃんばしばし来てほしい。
今のニッポンを見てほしい。
東京京都大阪だけじゃなく、
北海道だっていいよー。
四国もいいよー。
九州、あたしだってまだ行ったことないけどいいよー。




やっぱりあたしは日本が好きみたいだな。






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プロフィール

junko

Author:junko
北の大地でお魚食べて育った少女が、
世界へ旅に出ます。

写真が好き。
でも人はもっと好き。

まだ見ぬ出会いを、笑顔を、そして
感動を求めて。

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